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[スージー黒岩さんの歌極意

8月に続いて、また札幌のジャズクラブ「デイバイデイ」に行った。
なぜか札幌で飲むと美味い生ビール及び赤ワインと、ジンギスカンを食してから行ったので、ラストステージのみ鑑賞。結構酔っ払っていたんだけど、スージーの前に1曲歌えと前座を務めるナオミさんよりステージから紹介されちゃったのでAutumn Reavesを歌った。ナオミさん、ありがとう。でも酔っ払いすぎてましたよ。酔うと下手になるのは、耳が聞こえなくなるかららしいね・・・。私がスージーを軽く紹介してステージをバトンタッチ!
スージーは相変わらず、奔放なジャズ歌唱だった。
今回印象に残ったのは、'Jerous Guy'ジョンレノンの佳作だ。私も高校生の頃から好きな曲だ。’イマジン’という有名なアルバムに収録されてるから知ってる人も多いだろうな。
歌いだしの音は中音だが、スージー黒岩の声は強かった。後で聞いたが、この曲は、この歌いだしの1フレーズに全てを賭けているのだと語っていた。
スージーのステージを観ると、いつも伝説を目の当たりにしているような気になる。つまり、それだけすばらしいのだ。私は翌日の昼間、スージーに歌の秘訣を教えてもらいに行った。それは、私が作ってきたものを壊す作業になることが分かった。
以下、この読者だけに教えよう。
分からない箇所は、今度僕にあったときに聞いてください。

・その曇ったような声だけで歌うのを止めて、
 「張るところを脹れる声」を作れ。これは僕だけの問題ね。
・日本人特有の頭ワードでおちつくのはやめよ。
 冠詞ははっきり発音しない。
・A、Aと構成が続いても歌詞の世界を重視すれば自分のドラマを作れる。
・出したい音ができたら、その声が出るようになる。
・4ビート、2ビート、全音符を1曲の中に組み立てろ。
 1曲は、このノリの組み合わせである。
 特に速い曲は2ビートを使えば大きなノリを表現できる。
・リズムのイメージは円だ。決して立てのりではない。
 リズムは回っていることを体の中に体得できたそのとき、歌は変わる。
 ローリングストーンってことか。
・高い音で張れる声をマスターすること。そうすれば、わざと低いキーで
 設定して、高い音域でフェイクして力強く歌えば、大きな歌となる。
・練習のときはきれいな音とかかっこいい音を出してはいけない。
 実験を行わねばならない。セッションも試行錯誤の場である。
・歌は引き算。要らないと思ったところをどんだけ減らして歌えるか。

以上。
また、今月26日、デイバイデイでに行くつもりである。札幌なんだけどね。